小学校からインターナショナルスクールへの進学を考え始めると、多くの保護者の方がまずぶつかるのが
「学費はいったいどれくらい必要なの?」
という疑問です。
調べてみると学校ごとに金額が大きく異なり、1条校と非1条校という聞き慣れない区分もあり
「何が違うの?」
「どちらが高いの?」
と迷いやすいポイントがたくさんあります。
実際には、小学校インターナショナルスクールは教育制度の種類によって費用構造が大きく異なるため、違いを理解しておくことがとても大切です。
この記事では、小学校インターナショナルスクールを「1条校」と「非1条校」に分けて、年間学費や内訳を整理しながら、保護者の方が気になる“リアルな金額”をわかりやすく解説します。
インターナショナルスクール小学校には2種類ある
小学校インターナショナルスクールは、実は大きく次の2種類に分かれています。
① 文科省認可の「1条校インターナショナルスクール」
日本の学校教育法「第1条」に基づいて設置されている学校で、日本の学校として正式に認可されているインターナショナルスクールです。
- カリキュラムは日本の学習指導要領準拠
- 英語教育に力を入れた「バイリンガル校」が多い
- 日本の公立・私立小と同じ扱い
- 進学(日本国内)において認定が明確で安心感がある
費用は日本の私立小学校と近い水準になることが一般的です。
② 非1条校(一般的なインターナショナルスクール)
こちらが、多くの方がイメージする「本格的なインターナショナルスクール」です。
- 学校教育法上は「各種学校」扱い
- 国際カリキュラム(IB・IPC・アメリカン・ブリティッシュなど)
- 教員も生徒も多国籍
- 英語が学校内の基本言語
- 海外大学・海外中学への進路も視野に入る
世界基準の教育を行うため、教員配置数や設備基準が厳しく、費用は1条校より高額になる傾向があります。
小学校インターナショナルスクールの年間費用(全体像)
インターナショナルスクールの費用は学校によって差がありますが、大まかには次のような構造になっています。
授業料の相場(年間150〜300万円)
- 1条校:年間80〜150万円程度
- 非1条校:年間200〜300万円程度
学校の規模・教員数・カリキュラムによって大きく変わります。
入学金・施設費・教材費
多くの学校で以下の費用が発生します。
- 入学金:5〜30万円程度
- 施設費(年間):5〜30万円程度
- 教材費:年間2〜5万円程度
- ICT費(タブレットなど):年間1〜3万円程度
非1条校では施設費が高めに設定されている傾向があります。
スクールバス・給食・制服などの追加費用
家庭によって差が出るのが追加費用です。
- スクールバス:年間10〜20万円程度
- 給食費:年間6〜12万円程度
- 制服・体操服:1〜5万円程度
- 校外学習・行事費:数千〜数万円程度
「年間の総額」を把握するには、これらも含めて計算する必要があります。
1条校インターナショナルスクールの費用
年間授業料の目安(私立小と同水準:80〜150万円)
1条校の費用は、一般的な日本の私立小学校と同じ帯にあります。
例としてのイメージ
- 授業料:年間80〜120万円程度
- 施設費:年間5〜20万円程度
- 入学金:数万円〜20万円程度
総額としては、年間100〜150万円程度で収まることが多いです。
国の補助金・制度(就学支援など)
1条校は「日本の学校」として認可されているため、一般的な私立小と同様に、次のような制度の対象となる場合があります。
- 学費に関する各種控除
- 自治体独自の就学支援
- 児童手当などの一般的な子育て支援制度
学費が抑えられるため、「英語教育と国内の進学ルートのバランスを取りたい家庭」に人気です。
非1条校インターナショナルスクールの費用
年間費用:200〜300万円以上が一般的
国際カリキュラムを提供するため、費用は高額になりやすいです。
費用イメージの一例
- 授業料:年間200〜300万円程度
- 入学金:10〜40万円程度
- 施設費:年間10〜30万円程度
- 給食・スクールバス:年間10〜20万円程度
- ESL(英語支援クラス):別料金になる場合あり
諸費用を含めると、年間250〜350万円ほどが目安になります。
国際カリキュラムの特徴
非1条校の多くは、次のような国際的な教育体系を採用しています。
- IB(国際バカロレア)
- IPC(国際初等教育カリキュラム)
- アメリカンカリキュラムやブリティッシュカリキュラム
これらの認定校であることが、カリキュラムの質と引き換えに、どうしても学費の高さにつながっていきます。
両者の費用比較と、費用差が生まれる理由
教員数・教員資格の違い
非1条校インターナショナルスクールでは、次のような体制が一般的です。
- ネイティブ教員が多数在籍
- 国際的な教員資格や経験を持つ先生が多い
- 少人数クラスで手厚い指導
その分、教員の人件費が高くなり、授業料にも反映されます。
設備・学校規模の違い
非1条校インターでは、次のような設備が整っていることが多いです。
- 広いキャンパスや緑地
- 体育館・グラウンド・プール
- STEMラボ・アートスタジオ・音楽室
こうした施設を維持・運営するために、どうしても費用がかかります。
カリキュラム認定のコスト
IBなどの国際カリキュラムは、定期的な審査や認定更新が必要であり、学校運営としてのコストがかかる仕組みになっています。これも学費が高くなる理由のひとつです。
年間総額のシミュレーション
1条校の場合(例)
1条校インターナショナルスクールの一例として、次のようなケースを考えてみます。
- 授業料:年間120万円
- 施設費:年間10万円
- 給食・バスなど:年間15万円
この場合、年間総額はおよそ145万円となります。
非1条校の場合(例)
次に、非1条校インターナショナルスクールの例です。
- 授業料:年間250万円
- 施設費:年間20万円
- 給食・バスなど:年間20万円
この場合、年間総額はおよそ290万円となります。
6年間で見た場合の費用差
小学校6年間で見てみると、次のようなイメージになります。
| 学校種別 | 6年間の総額の目安 |
|---|---|
| 1条校インターナショナルスクール | 約900〜1,000万円程度 |
| 非1条校インターナショナルスクール | 約1,700〜2,000万円程度 |
差額は約700〜1,000万円と、家庭にとって非常に大きな違いになります。長期的な視点で「どこまでなら無理なく続けられるか」を考えることが大切です。
選ぶときのポイント(費用だけで決めないために)
子どもの英語力・学習目的
まずは、どのような形で英語力を育てたいかを考えてみましょう。
- 英語の基礎をしっかりつけたい → 1条校でも十分可能
- 英語で学び、帰国子女レベルの運用力を目指したい → 非1条校インターが向きやすい
卒業後の進路イメージ
将来の進路イメージによっても、選ぶべき学校は変わります。
- 国内中学受験・高校受験も視野に入れている → 1条校や英語教育に強い私立小
- 海外の中学・高校・大学進学も選択肢に入れたい → 非1条校インターナショナルスクール
家庭の予算とのバランス
インターナショナルスクールは一度入ると、途中で転校するハードルが高くなることもあります。6年間継続した場合の総額を一度シミュレーションしてみて、「無理のない範囲かどうか」を確認しておくと安心です。
教育への投資はとても大切ですが、同時に「家計が苦しくなりすぎないこと」も、子どもの安心感につながります。
費用を正しく理解することが後悔のない選択につながる
インターナショナルスクール小学校といっても、
- 日本の学校として認可された1条校インターナショナルスクール
- 国際カリキュラムで学ぶ非1条校インターナショナルスクール
の2種類があり、必要な学費も教育スタイルも大きく異なります。
- 1条校:年間100〜150万円程度が目安
- 非1条校:年間250〜350万円程度が目安
どちらを選ぶにしても、事前に授業料だけでなく、入学金・施設費・バス代・給食費・補助制度の有無などをトータルで確認しておくことが、後悔しないためのポイントです。
「子どもの将来像」「家庭の価値観」「経済的な継続可能性」を照らし合わせながら、インターナショナルスクールとの付き合い方を考えていけるとよいですね。費用を正しく理解したうえで選ぶことで、納得感のある一歩を踏み出せるはずです。

