インターナショナルスクールの幼稚園を検討し始めると、最初に気になるのが「いったい学費はいくらかかるの?」という点です。
調べてみても学校ごとに金額が大きく違い、プリスクールと本格インターの幼稚園部が同じように見えてしまうこともあり、保護者の方が迷いやすい分野でもあります。
実際には、幼稚園だけのインター(プリスクール)と、小学校から高校まで続くK–12型インターナショナルスクールの幼稚園部では、費用構造がまったく異なります。
補助金(幼児教育・保育無償化)が使えるのかどうかも、学校によって違ってきます。
この記事では、2つのタイプの費用の特徴をわかりやすく整理しながら、年間の総費用がどれくらいになるかを具体的に解説します。
「どこまで負担が必要なのかを知りたい」
「補助金のことも含めて全体像をつかみたい」
という保護者の方に向けて、安心して読める形でまとめました。
幼稚園インターナショナルスクールとは?種類と特徴
① プリスクール(幼稚園だけのインター)
プリスクールは、3〜6歳の幼児向けに英語環境で過ごす教育施設です。小学校・中学校・高校へ続くわけではなく、幼稚園のみ独立した教育機関として存在しています。
- 英語の歌・絵本・アクティビティ中心
- ハーフタイム(午前のみ)/フルタイムが選べる
- 費用が本格インターより大幅に安い
- 地域密着でアットホームなスクールも多い
通いやすく、初めての英語教育として選ばれることが多いタイプです。
② K–12型インターの幼稚園部(EY/K1〜K3)
こちらは、幼稚園から高校まで一貫して通えるインターナショナルスクールの幼児部です。
- カリキュラムが国際基準(IB・IPCなど)
- ネイティブ教員+サポート教員が複数配置
- 学校施設・プログラムが大規模
- 授業料は小学校と同等(年間200〜300万円が目安)
英語力を継続的に育てたい家庭向けで、費用はプリスクールよりかなり高い傾向にあります。
プリスクール(幼稚園インター)の年間費用の目安
授業料:月8〜12万円が中心(年間100〜150万円)
プリスクールは英語環境ながら、費用は比較的抑えられています。
- 週5日フルタイム:月10〜12万円前後
- 週3日フルタイム:月7〜9万円前後
- ハーフタイム(半日):月6〜8万円前後
通う日数や時間によって変わりますが、年間としては100〜150万円ほどが一般的な目安です。
入会金・設備費・教材費の目安
プリスクールでは、学費のほかに次のような費用がかかることもあります。
- 入会金:2〜10万円程度(入園時のみ)
- 設備費:年間2〜5万円程度
- 教材費:年間1〜3万円程度
年ごとの金額はK–12型インターに比べると抑えめで、「まずは英語環境を体験してみたい」という家庭でも検討しやすい範囲といえます。
給食・延長保育・スクールバスなどの追加費用
生活スタイルに応じて、次のような追加費用がかかるケースもあります。
- 給食:1食300〜600円程度
- 延長保育:30分ごとに500〜1,000円程度
- スクールバス:月3,000〜8,000円程度
「フルタイム+延長+バス利用」のように組み合わせると、トータルの月額は少しずつ上がっていきます。説明会でしっかり確認しておくと安心です。
K–12型インター幼稚園部(EY/K1〜K3)の年間費用
授業料:年間200〜300万円(小学校と同水準)
K–12型インターナショナルスクールでは、幼稚園部からすでに小学校と同水準の授業料が設定されていることが多いです。
主な費用項目のイメージ
- 年間授業料:200〜300万円程度
- 登録料・入学金:10〜40万円程度(入学時)
- 施設維持費:年間10〜30万円程度
- 給食・スクールバス:年間10〜20万円程度
- ESL/EAL(英語支援クラス)の利用料:別料金の場合あり
諸費用を含めると、年間総額で250〜350万円前後になる学校も珍しくありません。
費用が高くなる理由
プリスクールと比べて費用が高いのは、次のような理由があります。
- 国際バカロレア(IB)など国際資格カリキュラムの認定校である
- ネイティブ教員を中心に、教員数が多い
- 大規模な校舎・体育館・グラウンドなどの設備を維持している
- アート・STEM・探究学習など、多様なプログラムを提供している
「幼稚園だけの英語教育」ではなく、「高校卒業までの一貫教育」の入口であるため、どうしても費用は高くなりがちです。
プリスクールとK–12インター幼稚園部の費用比較
費用差のイメージ
2つのタイプをざっくり比較すると、次のようなイメージになります。
| 項目 | プリスクール(幼稚園だけのインター) | K–12インター幼稚園部 |
|---|---|---|
| 授業料 | 年間100〜150万円前後 | 年間200〜300万円前後 |
| 入会金・入学金 | 2〜10万円程度 | 10〜40万円程度 |
| 施設費 | 年間2〜5万円程度 | 年間10〜30万円程度 |
| 給食・バス | 比較的抑えめ | やや高め |
| 英語支援クラス | 不要または低負担なことが多い | 別料金になることがある |
学校によって差はありますが、トータルではK–12型インターの方が2倍近く高くなるケースもある、というイメージを持っておくと現実に近いです。
費用差が生まれる理由
費用差は、「どこまでを学校が提供しているか」によって生まれます。
- プリスクール:幼児期の英語環境づくり・生活英語の習得が中心
- K–12インター:幼児期から大学進学を見据えたカリキュラム
どちらが良い・悪いではなく、家庭の教育方針や将来の進路イメージに合っているかが選ぶときのポイントになります。
都市別の費用感(東京・関西・地方)
東京:最も学費が高い地域
首都圏はインターナショナルスクールの選択肢が多い一方で、学費も高めの傾向があります。
- プリスクール:月8〜12万円前後(年間100〜150万円)
- K–12インター幼稚園部:年間250〜350万円前後
人気校ほど施設費や諸経費も高くなる傾向があります。
関西:やや抑えめだが人気校は高水準
大阪・京都・神戸などの都市圏では、プリスクール・インターともに選択肢があります。
- プリスクール:月6〜10万円前後
- K–12インター幼稚園部:年間180〜280万円前後
東京ほどではないものの、人気の学校は東京に近い水準になることもあります。
地方:プリスクール中心のエリアが多い
地方都市では、K–12型インターよりもプリスクールが中心です。
- プリスクール:月5〜8万円前後
- 本格インター:通える範囲にない地域もある
将来の小学校以降の進路も見据えながら、「幼児期はプリスクール+その後は日本の小学校」という選択をするご家庭も多くなっています。
幼児教育・保育無償化(最大37,000円)は使える?
プリスクールは対象になる場合が多い
プリスクールの多くは「認可外保育施設」として自治体に登録されており、条件を満たすと幼児教育・保育の無償化の対象になることがあります。
- 3〜5歳児:月額上限37,000円の補助
- 0〜2歳児:住民税非課税世帯に対する補助
スクール側が「無償化対象施設かどうか」を案内していることも多いので、必ず事前に確認しておきましょう。
K–12型インターも対象になることがある
K–12型インターの幼稚園部でも、認可外保育施設として登録されている場合は、同じく無償化の補助対象になることがあります。
- スクールが自治体の基準を満たしているか
- 保護者が「保育の必要性」の認定を受けているか
といった条件が関係するため、「インターなら必ず使える」というわけではありません。
すべてのインターが対象ではない点に注意
同じ「インターナショナルスクール」という名称でも、
- 無償化の補助が使える学校
- まったく使えない学校
に分かれます。必ず、
- スクールが無償化の対象施設かどうか
- 自治体でどのような手続きが必要か
を、学校と自治体の両方に確認しておくことが大切です。
年間の総費用シミュレーション
プリスクール(補助なし)の場合
例として、次のようなケースを考えてみます。
- 授業料:年間120万円(週5日フルタイム)
- 入会金・設備費・教材費:年間15万円
この場合、年間の総額はおよそ135万円ほどになります。
プリスクール(補助あり)の場合
同じ条件で、幼児教育・保育無償化による補助(月37,000円上限)が利用できるとします。
- 月37,000円 × 12ヶ月 = 444,000円補助
- 年間135万円 − 約44万円 = 実質約90〜100万円前後
地域やスクールによって差はありますが、「補助を使うと現実的な負担になる」というご家庭も多いはずです。
K–12型インター幼稚園部の場合
次は、K–12型インターの幼稚園部の例です。
- 授業料:年間250万円
- 入学金・施設費など:年間40万円
この場合、年間の総額はおよそ290万円ほどになります。
仮に無償化の補助が使えたとしても、補助額は年間約40万円程度のため、負担額は依然として高い水準になります。
家庭の目的に合わせて選ぶことが大切
インターナショナルスクールの幼稚園といっても、プリスクールか、K–12型インターの幼稚園部かによって、必要な学費は大きく変わります。
- 気軽に英語環境を体験したい → プリスクール(年間100〜150万円前後)
- 将来もインターナショナルスクールで学ばせたい → K–12型インター幼稚園部(年間200〜300万円前後)
どちらを選ぶにしても、事前に授業料だけでなく、入学金・施設費・バス代・給食費・補助金の有無などをトータルで確認しておくことが、後悔しないためのポイントです。
「我が家の教育方針」「子どもの性格」「あと何年続けるか」といった視点も含めて、家族でよく話し合いながら、無理のない形でインターとの付き合い方を選んでいけるとよいですね。

