子どもの英語学習を始めようと調べていく中で、ORT(Oxford Reading Tree)という教材を目にする方は多いのではないでしょうか。
ただ、いざ始めようとすると、どのレベルから選べばよいのか迷いやすいですよね。
Stageって何?どこから始めるべき?難しすぎたらどうしよう。そんな不安を感じる方も少なくありません。
ORTはとても優れた英語教材ですが、レベル選びを間違えると「読めない→つまらない」になりやすい面もあります。
この記事では、ORTのレベル構成をわかりやすく整理しながら、子どもに合ったレベルの選び方と、効果的な使い方まで丁寧に解説していきます。
ORT(Oxford Reading Tree)とは?
イギリス発の多読教材
ORTは、イギリスの小学校で広く使われている英語教材です。
物語形式の絵本を通して、英語を自然に身につけることを目的としています。
- 短い文章
- 繰り返し表現
- ストーリー性
こうした要素がバランスよく組み合わされているのが特徴です。
世界中で使われている理由
ORTは、英語圏の子どもだけでなく、英語を外国語として学ぶ子どもたちにも広く使われています。
その理由は、ただ有名だからではありません。
- 子どもが理解しやすい構成になっている
- 段階的にレベルアップできる
- ストーリーが面白く続けやすい
「無理なく読めるようになる流れ」がしっかり設計されているのが、ORTの大きな魅力です。
英語4技能への影響
ORTは、単に「読む練習」をするための教材ではありません。
英語の基礎力全体にじわじわ効いてくる教材です。
- リーディング(読む)
- リスニング(聞く)
- スピーキング(話す)
- 語彙力
特に、「読む→理解する→口に出せる」という流れを作りやすいのがORTの強みです。
ORTのレベル構成(ステージ)の全体像
Stage 1〜2:英語に慣れる段階
この段階は、英語に初めて触れる子ども向けのレベルです。
- 単語中心
- 文章がほとんどない、または非常に短い
- 絵を見ながら理解しやすい
この時期に大切なのは、たくさん理解することよりも、「英語って楽しい」と感じることです。
無理に読ませるより、音や絵と一緒に自然に親しむことを意識すると進めやすくなります。
Stage 3〜5:文として理解する段階
このあたりから、少しずつ文章量が増え、英語を文として理解していく段階に入ります。
- 短い文章がしっかり出てくる
- 基本的な文構造に触れられる
- 繰り返し表現によって理解しやすい
単語を点で覚えるのではなく、文のかたまりとして英語を受け取る力が育ち始める大切な時期です。
多読の土台も、この段階でかなり作られていきます。
Stage 6〜9:読む力を伸ばす段階
ここまで来ると、絵本というよりも「英語の物語を読む」感覚が強くなってきます。
- 文章量が増える
- ストーリー理解がより重要になる
- 語彙や表現の幅が広がる
このレベルでは、ただ読めるだけでなく、英語で内容を追いながら楽しむ力が伸びていきます。
「英語で読む」が習慣になってくると、ここから一気に読書力が伸びやすくなります。
ORTのレベル別の選び方
初心者(英語が初めて)の選び方
英語が初めての子どもには、できるだけやさしいステージから始めるのが基本です。
- Stage 1からスタートする
- 読めるかどうかより「楽しめるか」を優先する
- 音声と一緒に使って負担を減らす
大人から見ると簡単すぎるように感じても、最初はそれで大丈夫です。
簡単すぎるくらいがちょうどいいと考える方が、結果的に長く続きやすくなります。
英語経験ありの子の選び方
すでに英語絵本を読んだことがある、英語教室に通っている、簡単な表現に慣れている、という場合は少し上のレベルから始めることもできます。
- 簡単な絵本が読めるならStage 3あたりから検討する
- 短い文章に慣れているならStage 4〜5も視野に入る
- ただし、最初は必ず様子を見る
大切なのは、「上のステージに進むこと」ではなく、その子が無理なく読めることです。
少しでも読みにくそうなら、1段階下げる方がうまくいきやすくなります。
迷ったときの判断基準(8割理解)
どのレベルにするか迷ったときは、次の3つを目安にすると判断しやすくなります。
- 8割くらい内容がわかる
- 途中で止まらずに読める
- 読んだあとに「楽しかった」と感じられる
逆に、わからない部分が多すぎて何度も止まるようなら、その本はまだ少し早いかもしれません。
「ちょっと簡単かな?」くらいが最適なレベルです。
レベル選びで失敗しやすいポイント
難しすぎる本を選んでしまう
レベル選びでいちばん多い失敗が、最初から難しすぎる本を選んでしまうことです。
- 読めない
- 理解できない
- 楽しくない
この流れになると、せっかくの良い教材でも続かなくなってしまいます。
英語学習では、「読めた」「わかった」という体験が何より大切です。
ステージを飛ばしてしまう
早く上達してほしい気持ちから、Stageを飛ばして進めたくなることもあります。
ですが、ORTは段階的に力が積み上がるように作られているため、飛ばしすぎると後でつまずきやすくなります。
- 基本表現の定着が弱くなる
- 読解の土台が不安定になる
- 自信を失いやすい
少し遠回りに見えても、順番に進める方が結果的には伸びやすくなります。
量が足りない
ORTは、1冊だけ読んで終わる教材ではありません。
同じレベルの本を何冊も読むことで、はじめて力になっていきます。
- 1冊だけで満足してしまう
- たまにしか読まない
- 読む量が少なすぎる
こうした状態では、ORTのよさを十分に活かしにくくなります。
「少し簡単な本をたくさん読む」ことが大切です。
ORTを効果的に使う方法
同じ本を繰り返す
子どもは、気に入った本を何度も読みたがることがあります。
これは英語学習において、とても良い反応です。
- 理解が深まる
- フレーズが定着する
- 読める自信につながる
繰り返し読むことは、成長しているサインです。
新しい本ばかりに進まなくても大丈夫です。まずは1冊をしっかり自分のものにしていきましょう。
音声と組み合わせる
ORTは、音声と組み合わせることでより効果的に使いやすくなります。
- 正しい発音のイメージがつく
- リスニング力も育つ
- 親が英語を読む負担を減らしやすい
使い方としては、
- 読む前に音声を聞く
- 読みながら音声を流す
- 読んだあとにもう一度聞く
などがおすすめです。
音と文字を結びつけながら進めることで、英語がより自然に入ってきやすくなります。
多読として活用する
ORTは、多読教材として使うことで本来の力を発揮しやすくなります。
多読では、1語1語を完璧に訳すのではなく、全体の意味をつかみながら止まらず読むことが大切です。
- 細かく訳しすぎない
- 大まかな意味をつかむ
- たくさん読むことを優先する
「読む量」がそのまま英語力につながると考えて進めると、ORTの良さが活きてきます。
子どもに合ったレベルを選ぶことがとても重要
ORT(Oxford Reading Tree)は、英語を自然に読めるようになるための流れがよく考えられた教材です。
ただし、その良さをしっかり活かすためには、子どもに合ったレベルを選ぶことがとても重要です。
迷ったときは、
- 8割くらい理解できる
- 止まらずに読める
- 楽しいと感じられる
この3つを目安にしてみてください。
ORTは、難しい本に挑戦する教材というより、読める本をたくさん読むことで力を伸ばしていく教材です。
まずは少しやさしめのステージから始めて、「読めた」「わかった」という成功体験を積み重ねていきましょう。
