英検の長文は、小学生にとって“最大の壁”です。
語彙が足りないから読めない――と思われがちですが、実は多くの子がつまずく本当の理由は「読むスピード」と「読解の体力不足」にあります。
たとえば、単語の意味がほぼ全部わかっているのに、
・読み終わる前に時間切れ
・最後の設問だけ全部落とす
・焦って読み飛ばす
というパターン、心当たりはありませんか?
実はこれ、小学生に限らず多くの受験生が抱える“典型的な失点パターン”です。
しかし――
逆に言えば、長文は「時間配分」と「読む順番」を決めるだけで、一気に点数が安定するパートでもあります。
英検の長文は出題形式が毎回ほぼ同じため、攻略の“型”を覚えれば劇的に改善するのです。
本記事では、
3級・準2級・2級それぞれに最適な
- 時間配分
- 問題を解く順番
- どこを捨てていいか
- どこで時間を使うべきか
- 初見の文章でも迷わない読み方テンプレ
を、すべてまとめて解説します。
これらは私が実際に小学生の学習をサポートする中で、
「長文が読めない」→「最後まで読める」へ変わった子どもたちが必ず実践している方法です。
「長文が時間内に終わらない…」という悩みは、今日で終わりにしましょう。
次の章から、級別に“最短ルート”で読めるようになるための方法を解説します。
📘 英検3級|長文の時間配分と読み方テンプレ
英検3級の長文は、
「文章量のわりに時間が少ない」ため、
“読む順番”と“時間の使い方”を知らないと必ず時間切れになります。
3級が苦手な小学生のほとんどが、
「最初から真面目に全部読む」
という“やってはいけない読み方”をしています。
3級をクリアするコツは、
「全部読もうとしない」+「先に設問を見る」 の2つです。
⏱ 【3級】理想の時間配分(合計:15分以内)
| パート | 時間 | ポイント |
|---|---|---|
| ① 設問だけ読む | 2分 | どこに答えが出るか“地図”を作る |
| ② 本文を読む(1回通し) | 8〜9分 | 最初の5行はゆっくり、それ以降は一定の速さで |
| ③ 問題を解く | 3〜4分 | 設問の根拠を本文に戻って確認 |
| ④ 見直し | 1分 | 特に否定語 not, never に注意 |
🔍 【3級】読む順番のルール
3級は設問が ほぼ文章の順番通りに出る のが特徴。
だからこそ、
設問を読んで “どの段落で答えるか” を先に把握するのが必須です。
例:
- Q1 → 1段落
- Q2 → 2段落
- Q3 → 3段落
- Q4 → 全体問題(主題問)
このパターンがほとんど。
🧭 【3級】読む前にやるべきこと(2分)
次の2つだけ、最初にチェック。
✔ ① 設問の「キーワード」を拾う
例:
- museum
- helped
- letter
- asked
- plan
- friend
これが本文の“目印”になる。
✔ ② 選択肢の違いを見る
選択肢の“差”を見ると、
「何が問われているか」がすぐわかる。
例:
- A: Because he was tired
- B: Because he wanted to study
→ 理由問題だな、とわかる
📚 【3級】読み方テンプレ(そのまま真似できる)
長文は、読み方を一定にすると格段に速くなる。
🔵 3級 読み方テンプレ
1. 最初の5行はゆっくり読む
ここに
- 人物
- 時間
- 場所
- 主人公の目的
が出やすいから。
これを理解すると 後半の読解力が一気に安定する。
2. キーワードを“拾い読み”しながら読む
全部読もうとしない。
目で追うのは次のタイプの単語:
- 数字 / 時刻
- 人名
- where / when / because などの接続詞
- ask / tell / want / plan のような“意図系の動詞”
- however / but(対立が出るところ)
3. わからない単語は5秒以上考えない
小学生が最も時間ロスするポイントがコレ。
英検3級は「部分一致」で解ける問題が多いため、
未知語が出ても無視してOK。
4. 設問→本文の順で戻る
本文 → 設問 → 本文 → 設問
と“行ったり来たり”すると、ほぼ確実に時間切れ。
正しい流れはこう👇
本文を通しで読む→設問に答える→本文に戻るのは最小限
🎯 3級で落としやすい問題の見抜き方
✔ 理由問題
→ because の前後に答えがある
✔ 主題問題
→ 最初の5行+最後の5行でほぼ取れる
✔ 正誤問題
→ not / never / only など否定がある選択肢はまず疑う
⭐ 3級は「順番を決める」だけで点が伸びる
3級の長文は、
語彙が少なくても、
読み方を一定にすれば ほぼ安定して点が取れます。
特に小学生は
「真面目に全部読もうとして時間切れになる」
という典型パターンが多いので、
- 読む前に設問を見る
- 最初の5行を丁寧に
- 不明語は無視
- 通し読み → 問題へ
この4点だけ覚えておけばOKです。
📘 英検準2級|長文の時間配分と読み方テンプレ
準2級になると、
3級とは違い「語数・段落数・論理の複雑さ」が一気に上がります。
そのため、3級のような
“通し読み → 設問” のやり方はほぼ通用しません。
準2級の最大のポイントは、
⭐ 読む順番を変える(部分読みに切り替える)
です。
⏱ 【準2級】理想の時間配分(合計:18〜20分
| パート | 時間 | 内容 |
|---|---|---|
| ① 設問を読む | 2分 | 問われている“段落の位置”を把握 |
| ② 本文の段落構造をつかむ | 2分 | 1段落=何が書かれているか「表題化」 |
| ③ 設問に関係ある段落だけ読む | 10〜11分 | 全部読まない!ここが最大のポイント |
| ④ 主題問題のための通し読み | 3分 | 最後に全体を軽く読む |
| ⑤ 見直し | 1〜2分 | 細かい選択肢の逆転に注意 |
🔥 準2級は “全部読まない” ことが合格の鍵
準2級の長文は、
「明らかに答えがある段落」がほぼ決まっています。
多くの小学生は
・文章が長い
・内容が抽象的
・単語が難しい
ので 最初から全部読もうとして時間切れになります。
しかし実際は、
6〜7割は“設問に関係ある段落だけ読めば解ける” という構造になっています。
🧭 【準2級】読む前にやるべきこと(2分)
✔ ① 設問のジャンルを分類する
準2級の設問は主にこの4種類:
- 理由問題(because / so の前後)
- 意図問題(why did he〜? what does she want?)
- 詳細一致(本文の一文と一致)
- 主題・要点問題(最後にやる)
✔ ② キーワードを拾って段落の見当をつける
例:
- volunteer → 後半の段落になりやすい
- accident → 出現位置が限られる
- teacher / plan / idea → 主人公の意図の段落
設問で“使われている名詞”がそのまま本文のヒントになります。
📚 【準2級】読み方テンプレ(部分読み版)
準2級の“正しい読み方”はこれです👇
🟦 ① 最初に「段落ごとのテーマ」をつかむ(2分)
最初の通し読みをしない代わりに、
- 第1段落:状況説明
- 第2段落:問題発生
- 第3段落:主人公の意図
- 第4段落:解決
- 最終段落:まとめ・意見
のように 段落の役割 を大まかに掴む。
※ これは意味がわからなくてもOK。
“誰が何をしているか” だけ拾えばよい。
🟩 ② 設問に対応する段落だけ読む(10〜11分)
これは合否を分ける超重要ポイント。
準2級の問題は、
設問 → 本文(該当段落) → 解答
の順で解く。
例
Q1 が第2段落にあると判断したら、
→ 最初から読む必要なし
→ 第2段落だけ読む
→ 部分一致していれば正解
こうすると 時間を半分以下に削減できます。
🟧 ③ “理由・目的・変化” を示すキーワードに線を引く
準2級で特に重要なキーワード:
- because(理由)
- so / therefore(結果)
- however / but(逆接)
- plan / decide / want to(意図)
- problem / trouble(問題)
- at first / later(時間の変化)
これらが「設問の答えがある位置」の目印になる。
小学生でも覚えやすく、
線を引くだけで問題が半分見えるようになる。
🟥 ④ 最後に3分だけ通し読みして“主題問題”を取る
準2級の主題問題は、
最初+最後の段落
で答えられることが非常に多い。
だから:
- 最初の2段落
- 最後の1段落
だけを軽く読むだけで対応できる。
🎯 準2級で落としやすいポイント(小学生編)
① 最初から全部読もうとする
→ 高確率で時間切れ
② 単語が難しいと止まる
→ 5秒以上考えないのが鉄則
③ 選択肢の言い換えに気づけない
→ “理由・結果・逆接” の語をマークすれば解ける
④ 設問と読んだ段落がズレている
→ 最初の「段落の役割把握」が命
⭐ 準2級は“読む段落を減らす”のが攻略法
まとめると、準2級は:
- 最初から通し読みしない
- 設問 → 該当段落だけ読む
- 最初と最後だけ全体で読む
- 不明語は無視する
この4点を徹底することで、
小学生でも 安定して長文読解の得点帯に乗れます。
📘 英検2級|長文の時間配分と読み方テンプレ(最難関)
2級になると、
準2級からの“文章の長さ1.4倍・抽象度2倍”と言われます。
さらに内容は:
- 社会問題(環境・エネルギー・テクノロジー)
- 心理・教育
- グローバル課題
- 抽象的な主張や複数視点
など、小学生が最も苦手とするテーマが中心になります。
しかし、2級の長文は出題構造がかなり“法則化”されています。
⏱ 【2級】理想の時間配分(合計:20〜22分
| パート | 時間 | 内容 |
|---|---|---|
| ① 設問を読む | 3分 | どの段落に答えが出るか見当をつける |
| ② 本文の「段落の主張(Topic)」だけ読む | 3〜4分 | 各段落の要点をつかむ |
| ③ 設問に対応する段落を重点読み | 10分 | 説明型段落だけ深読み |
| ④ 主題問題・要点問題のために軽く通読 | 3分 | 全体像を確認 |
| ⑤ 見直し | 1〜2分 | 言い換えの罠に注意 |
🔥 2級攻略の本質
準2級までは「段落の役割」だったが、2級は違う。
⭐ 2級の核心は「Topic Sentence(段落主張)」を読む力
2級の英文は、ほぼ必ず:
✔ 各段落の1文目
=「段落の主張(Topic)」になる
ここさえ理解すれば、小学生でも長文の“半分以上”が読めるようになります。
逆に、
1文目を読み飛ばすと文章全体がわからなくなる
のが、2級の難しさです。
📚 【2級】読み方テンプレ(Topic Sentence方式)
🟦 ① まずは設問を読む(3分)
2級の設問で問われるポイントはほぼ一定:
- 理由
- 意図(why, what does the writer want)
- 詳細一致
- 例の役割
- 主張(the author suggests that…)
これらを分類し、
どの段落を読めばいいかを先に決める。
🟩 ② 段落の“1文目”だけ読む(3〜4分)
全部は読まない。
段落1文目(Topic)を読んで、
- この段落の主張は何か
- どの設問に関係しそうか
- この段落を深読みする必要があるか
を判断。
⭐ 2級の鉄則
段落の内容(Topic)が設問とズレていなければ、深読み不要。
🟧 ③ 設問に対応する段落だけ深読み(10分)
深読みすべき段落は主に3タイプ:
① 理由説明の段落
→ because / so / therefore / as a result
② 具体例の段落
→ for example / for instance
③ 逆接の段落
→ however / on the other hand / but
理由・例・逆接の段落には、
答えが“ドンピシャで”出てきやすい。
この段落だけ深読みすればよい。
🟥 ④ 最後に全体を軽く通読(3分)→主題問題を取る
2級の主題問題は、
- 第1段落のTopic
- 最終段落のTopic
を読み合わせることでほぼ解けます。
だから通読をするのは最後だけでOK。
🎯 2級で小学生が落としやすい罠
① 例(example)を“筆者の主張”と誤読する
→ 例は主張ではなく説明。
② 逆接の意味を逆に読んでしまう
→ however 以降が筆者主張。
③ 難単語で止まる
→ 2級は“内容語”ではなく“構造語”で読める。
④ 文章全体を最初から読む
→ 時間が絶対に足りない。
⭐ 2級は「Topic × 部分読み × 段落構造」で勝つ
2級は一見すごく難しいですが、構造は単純です。
- 段落の1文目(Topic)
- 理由・例・逆接の段落だけ深読み
- 全文を読むのは最後
- 設問に関係ない段落はスルー
この方法に切り替えることで、
小学生でも “読み切れない → 読める・解ける” に変わります。
📘 3級・準2級・2級に共通する「長文読解のコツ」総まとめ
級ごとに文章量も語彙も違いますが、
実はどの級でも変わらない“共通の読み方” が存在します。
これを押さえるだけで、
英検の長文はすべて 「読む型」→「解く型」 を再現できるようになります。
⭐ ① 最初に“設問を読む”は全級共通の鉄則
長文が苦手な子の9割は、
本文から読む → 何を読めばいいかわからなくなる
というミスをしています。
英検は「設問 → 本文」の順で読むのが正解。
- どこに答えがあるか
- 何について問われているか
- 主人公の行動・意図はどこか
が“読前に”わかるため、
本文を読む速度と理解が一気に上がります。
⭐ ② わからない単語は5秒以上考えない
小学生が最も時間を失うポイント。
英検の長文は
✔ 知らない単語があっても解ける
✔ 内容語よりも「構造語(because / however)」が重要
✔ 一語一語の意味ではなく「文の方向性」を読めば答えられる
ため、単語で立ち止まる必要はありません。
5秒ルール:5秒で意味が出なければ飛ばす。
これだけで試験の時間が倍増します。
⭐ ③ 「理由・逆接・例」の位置は必ず読む(全級共通の採点ポイント)
英文は世界共通で「論理の型」が決まっています。
その中で特に英検で狙われるのは:
✔ 理由(because / so / therefore)
→ 最重要。ここに“答えがある率”が高い。
✔ 逆接(however / but / on the other hand)
→ ここが「筆者の本当の主張」。
✔ 例(for example / for instance)
→ “説明”であり、主張ではない。
この3つだけ読むだけで、
本文理解の50〜60%をカバーできます。
⭐ ④ 主題問題は「最初+最後」で8割以上取れる
英検の長文は:
- 第1段落
- 最終段落
に、筆者の主張が集約されています。
そのため:
✔ 主題問題・要点問題
→ 最初と最後を読むだけで十分
中学受験の国語と同じ構造のため、
ここを理解しているかどうかで点差が付きます。
⭐ ⑤ 読む順番を決めるだけで“理解力”は安定する
小学生が長文で苦戦する一番の理由は
「戦い方を知らないこと」です。
読む順番を決めると、
読解ではなく 作業 に変わり、理解力は安定します。
📚 級別の読み方テンプレ(最短版)
🔵 3級
- 設問 → 本文(通し読み)→ 解答
- 最初の5行を丁寧に
- 不明語スルー
- 文の順番通りに答えが出る
🟩 準2級
- 設問 → 段落の役割 → 必要な段落だけ読む
- 理由・逆接段落を重点読み
- 主題問題は最後に読む
🟥 2級
- 設問 → Topic(段落1文目)だけ読む
- 深読みする段落を決める → 部分読み
- 全文読むのは最後だけ
- 主題は「最初+最後」
⭐ 長文は“語彙力”より“読み方”で結果が変わる
英検長文は、
英語力の高さよりも 攻略法の理解 のほうが得点に直結します。
特に小学生の場合:
- 語彙力は未完成
- 文法も中学範囲がまだ不完全
- 文章構造を抽象的に理解するのが苦手
という前提があるため、
「読む順番」と「読む位置」を決めることが最強の対策になります。
本記事に書いた
- 時間配分
- 先に設問を読む
- 段落構造の把握
- 必要な段落だけ読む
- 主題は最初+最後
この流れを守るだけで
英検長文の失点は大幅に減り、
安定した点数が期待できます。

